Pickup
メキシコ時代の話3

メキシコのグアダラハラという街に住んだ私ですが、

そこは標高が約1600メートルあり、かなり高地にある街でした。

富士山で言うと、5合目あたりでしょうか。

普通に生活している分には、特に何も感じないのですが、

信号が変わる時に少し走ったり、階段を登ったりすると、

異常に息が切れるのです。

そんな中、到着してから1週間後くらいで、

初めてサッカーの練習に参加させてもらう事になり、

練習場でウォーミングアップをしたのですが、

もうそれは心臓が飛び出すかと思うほどの、

経験したことのない苦しさでした。

こんな状態で走ったら、死んでしまう!

と思いながらも、何とか練習に付いて行こうと

必死で頑張りましたが、体は全く思うように

動きません。

こんな所でサッカーなんか出来るわけがない!

という気持ちと、

全く走れず、ヤバい!という気持ちの両方で、

かなり焦りました。

何せ、サッカーをするために来たのですから。。

しかし、2日、3日と練習をするうちに、

少しずつ楽になっていくのです。

2週間後くらいには、もう何も感じない程に。

本当に単純な話ですが、

慣れていくのです。

心臓が飛び出るかと思う程、苦しかったのですが、

たった2週間程で、慣れるんです。

酸素が薄いという経験が初めてだった私は、

この苦しさに慣れるなんていう事が、

本当に想像出来ませんでした。

でも、想像出来なくても、

しっかり慣れていきました。

そう、環境が変わると、何かしら変化に適応

する必要が出てきます。

そして、それが苦しい時もあるかもしれませんし、

とても耐えられないと思う事もあるかも

しれません。

私は、何か変化があって、

最初居心地が悪かったりした時に、

よくこの時の事を思い出します。

慣れるなんていう事が、到底

信じられない、想像出来なかったけど、

すぐ慣れたという経験。


むやみに我慢しろとは言いません。

でも、人間の適応能力は素晴らしいものを

持っています。

もう少し頑張ってみよう。

そう思える経験でした。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事