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メキシコ時代の話1

私は中学生時代に単身でメキシコに行き、アルゼンチン人の家庭で2年間暮らしました。

その経験は私の精神面(メンタル)に大きく影響していると思います。

なので、少しずつ書いていきたいと思います。

小学校の卒業式が終わった春休み、私はメキシコに行きました。

なんで?と思われるかと思いますので、説明しますと、

私がサッカー少年だった小学5年生の時に、

メキシコから日本にサッカーのコーチが来たのです。

それがメキシコに住む、アルゼンチン人のアルベルトというコーチでした。

元アルゼンチン代表のゴールキーパーで、

アルゼンチンでは、ラシンというチームで活躍し、

メキシコのクルス・アスルというチームで現役引退した選手でした。

そのアルベルトから、「お前メキシコでプロになれ」と。

そのころは、日本はまだJリーグが無かった時代。

プロサッカー選手という選択肢は日本には無かったのです。

私の小学校時代にあった、1986年メキシコワールドカップ。

マラドーナの5人抜き、神の手、優勝。まさに全盛期でした。

VHSのビデオテープが本当に擦り切れるほど観ていた私は、

「あそこに行ける、プロになればあのスタジアムで・・・。」

それだけで、一人でも行くと決めました。

こんな経緯で、私はメキシコに行くことになったのです。

今考えると、本当に親に感謝です。

インターネットや携帯もない時代に、

とんでもない労力だったはず。

まだ小学生の自分の子供を海外に一人で

出すという不安、心配。しかも治安の悪いメキシコ。

決して簡単ではない判断だということは、

自分も子供を持って、よくわかります。

しかし、この経験が子供にとっても、親にとっても

かけがえのない経験と成長になることも

またよくわかるのです。

何かをするには、不安や心配はつきものです。

しかしまた、

それを乗り越える勇気も必要なのだと実感します。

つづく・・・

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